毎年様々な新作ルアーが各社から発表されていますが、「このルアーは永遠に一軍だ」と思っているルアーがひとつふたつあると思います。
今回紹介するのは、私にとっての永遠の一軍ルアー『TDバイブレーション』です。
様々な要因から大好きなこのTDバイブレーションをインプレしたいと思います。
もくじ
TDバイブレーション 基本情報
TDバイブレーションの歴史は古く約30年前にダイワから発売されました。
おぼろげな記憶ですが初期モデルはアイがシールアイになっており、後期になるとリアルアイに変わったのをなんとなく覚えています。
それからマイナーチェンジが繰り返されて、現在発売されているTDバイブレーションに至ります。
現在発売されているモデルは“TDバイブレーション63S” “TDバイブレーション63S-W” “TDバイブレーション74S” “TDバイブレーション74S-W” “TDバイブレーション82S” “TDバイブレーション82S-S”です。
その他に TDバイブレーション スティーズカスタムシリーズも存在しています。
TDバイブレーション インプレ
TDバイブレーションはTNバイブレーションのような極端な立ち姿勢で障害物を回避するわけでもなく、レッドアイシャッドのようなシミーフォールをするバイブレーションでもありません。
TDバイブレーションをひとことで言うと「最もスタンダードなバイブレーション」です。
なぜTDバイブレーションがスタンダードなバイブレーションなのかというと飛距離、障害物回避性能、泳ぎだし、レンジコントロールのしやすさなどバイブレーションに求められる性能をしっかりと備えているからです。
しかもそれらの要素が高次元に融合しているので、TDバイブレーションはいつでもどこでも確かな結果をもたらしてくれます。
しかし、一つ一つの性能を見るとTDバイブレーションよりも優れたバイブレーションが存在するのも事実です。
例えば、飛距離だけを見ればTNトリゴンシリーズに劣り、障害物回避性能ではTNバイブレーション、ディープレンジの探りやすさではLV500に劣っています。
しかし、TDバイブレーションはそんな優秀なバイブレーションと比較しても総合力では決して劣っていません。
そんな、総合力に優れたTDバイブレーションは、価格という面では突出して優秀なルアーで、近年のバイブレーションの王者であるTNバイブレーションの半額ほどで買えます。
しかも、ロングセラー商品なので中古屋で安く買うことも可能です。
TDバイブレーションは、近年こそ他のバイブレーションに押され気味なルアーですが、どこでも使いやすいく今でも本当に釣れるバイブレーションです。
●TDバイブレーションはスタンダードなバイブレーション。
●それぞれの性能では他のバイブレーションに劣っている部分がある。
●総合力は非常に優れている。
●値段は安価。
●中古屋での流通量が多い。
おかっぱりでの評価
おかっぱり
おかっぱりはボートとは違いフィールドの好きなポイントにアプローチできるスタイルではありません。
限られた場所から限られたポイントにアプローチするスタイルです。
なので、沖の変化や対岸のシェードまでルアーをアプローチしようとするとどうしても遠投する必要があります。
そんな遠投性能が必要なおかっぱりでTDバイブレーションが活躍しないわけがありません。
しかも、TDバイブレーションは上記でも紹介した通りバイブレーションの基本性能をしっかりとおさえたスタンダードなバイブレーションです。
なので、TDバイブレーションだけであらゆる状況に対応することができます。
従って、持っていけるルアーが限られるおかっぱりでもこのTDバイブレーションを持っていくだけで、バイブレーション延いては他の巻物系ルアーの数まで減らすことができるのです。
また、使い方で紹介するのですがTDバイブレーションはズル引きで使用すると地形変化を感知しやすいので、魚探のないおかっぱりでも地形の変化を把握して釣りをすることができます。
琵琶湖 おかっぱり
琵琶湖のおかっぱりは他のフィールドに比べて、さらに遠投性能が重要なフィールドなので、遠投性能に優れたTDバイブレーションはもちろん効果的なルアーです。
しかし、遠投性能では他のバイブレーションから頭一つ抜けているTNバイブレーションやTNトリゴンの方が、TDバイブレーションよりも琵琶湖にマッチしているように思います。
しかし、琵琶湖に群生しているウィードに対しては、TDバイブレーションの方がTNバイブレーションよりもスタックしやすいので、わずかなウィードでも外すアクションでバスを誘うことができます。
TDバイブレーションの使い方
ただ巻き
バイブレーションプラグの基本的な使い方である”ただ巻き”は、もちろんTDバイブレーションでもおすすめの使い方です。
ただ巻きは、その他の使い方に比べてスピーディーに探ることができるので、広範囲を探りたい場合や早さで騙したい場合に有効な使い方です。
また、TDバイブレーションは引き心地が強すぎないので、巻き続けることの多いバイブレーションでも疲れることなく巻き続けることができます。
季節を問わず釣ることができる使い方なので、TDバイブレーションで一番おすすめの使い方です。
リフト&フォール
高活性時にはバスの食性を刺激し、低活性時にはリアクションでバスの口を使わせる”リフト&フォール”も、もちろんTDバイブレーションにおすすめの使い方のひとつです。
特徴は、TDバイブレーションはシミーフォールしないので、水を切り裂くように素早くフォールします。(TDスティーズカスタムはシミーフォールします)
なので、TDバイブレーションはリアクションで狙いたい場合におすすめのバイブレーションです。
また、ラインテンションを張ってフォールさせると滞空時間が長くなるので、ゆっくり誘いたい場合やボトムに沈殿物が多い場所でおすすめです。
ズル引き
晩秋から冬、そして早春まで有効なバイブレーションの使い方である”ズル引き”もTDバイブレーションにおすすめの使い方です。
ズル引きは、地形変化を感知するのに優れた使い方で、そのフィールドの岬やブレイクを探るのにも優れています。
私のイメージでは、TNバイブレーションよりもTDバイブレーションは底の感知能力には乏しいですが、TNバイブレーションよりもボトムから浮き上がりやすいので、ボトムのわずかな変化にコンタクトした際に一瞬浮くアクションでバスの口を使わせられるルアーだと思っています。
超早巻き
高活性のバスや低活性のバスの口を使わせるのに向いており、はまると連発するのが”超早巻き”です。
TDバイブレーションは、バランスの良い作りをしているので、破綻することなく高速でリトリーブできます。
TDバイブレーション 各サイズの使い分け
TDバイブレーション63
TDバイブレーションの小型モデルです。
野池や小規模な河川などで活躍してくれるモデルで、TDバイブレーション74よりも遠投性能に劣っていますが、食わせる能力の高いモデルです。
ブルーギルやモロコなどのベイトフィッシュが小型の際に出番が多いです。
TDバイブレーション74
TDバイブレーションの標準的なモデルです。
琵琶湖やダム湖などの大型フィールドから野池などの小規模なフィールドまで基本となるモデルで、私はフィールドの状況が良くわからない場合はまずこのモデルをキャストしています。
あらゆるフィールドや状況で活躍できるルアーなので、TDバイブレーションを初めて買う方におすすめのモデルでもあります。
TDバイブレーション82
TDバイブレーションの大型モデルです。
琵琶湖などの大型フィールドでの遠投やダム湖のディープ攻略に優れたモデルで、秋頃に有効なシャローエリアでの超高速巻きにも優れています。
TDバイブレーション74よりも遠投したい場合や深いレンジを巻きたい場合、アピール力を上げたい場合に使うモデルです。
TDバイブレーション ラトルでの使い分け
ノーマルサウンド
ジャラジャラ音がするタイプです。
基本的なサウンドで個人的に一番好きなサウンドです。
眉唾な話ですが小魚が逃げるサウンドを模しているそうです。
ウーファーサウンド
コトコト音がするタイプです。
ボディ内部に重い鉛ウェイトが入っており、そのウェイトがボディに接触することでコトコトサウンドを発するのですが、その衝撃で大きな波動を発して広範囲にアピールするそうです。
なので、ノーマルサウンドよりもアピール力が高いタイプで、巷間ではナーバスになっているプリスポーン期のメスバスに有効だそうです。
サイレントタイプ
サイレントタイプは名前の通り何も音を発しないタイプです。
しかし、厳密に言うとバイブレーションがアクションするとフックとボディが接触して音を発してしまうので、完全なサイレントではありません。
しかし、ノーマルサウンドやウーファーサウンドよりも圧倒的に静かなタイプではあるので、音による余計なプレッシャーを掛けたくない状況や一箇所で複数のバスを釣りたい場合に活躍してくれます。
余談ですが、TDバイブレーションの初期モデルのサイレントを使い込むと中のウェイトが外れて”コトコト”サウンドを発するのですが、このチューン?が一昔前に釣れると噂になり、外そうとしてよく水面に叩きつけていました。
おすすめカラー
#ギル
ギルが居るフィールドはもちろんのことマッディウォーターや太陽が出ている際に活躍してくれるカラーです。
個人的には安定して釣れるカラーだと思っています。
#マットホロシャッド
クリアウォーターで活躍してくれるカラーです。
マットカラーなので、そこまで派手ではなく、良く水に馴染んでくれます。
琵琶湖北湖や木浜などで良く使用するカラーで、大型のバスが釣れやすいカラーだと思います。
#スパークオレンジ
マッディウォーターはもちろんのことクリアウォーターでも良く釣れるカラーです。
赤系が良く釣れる春に多用するカラーで、夜釣りでも活躍してくれます。
#クロキン
マッディウォーターからステインウォーターまで活躍してくれる万能なカラーです。
TDバイブレーションを初めて買う方におすすめのカラーです。
TDバイブレーション チューン
ダブルフックチューン
障害物回避性能を上げたい場合やウィードのスタックを少なくしたい場合に有効なのがダブルフックチューンです。
私の感想ですが、ダブルフックに交換してもフックアップ率はあまり下がらないと思います。
しかし、一般的なダブルフックだとトレブルフックに比べて強度が弱いので、ファイトには注意が必要です。
また、ダブルフックに交換するとボトムの沈殿物があまり絡まないので、テンポ良く釣りをしたい方にもおすすめです。
小針チューン
リアフックを一番手小型のフックに交換するとバイブレーションのアクションが大きくなります。
なので、よりアピール力を強めたい場合におすすめのチューンです。
鉛シール
鉛シールをTDバイブレーションのアゴの部分に貼るとより前傾姿勢の泳ぎに変更することができます。
障害物回避性能が向上するチューンなので、障害物周りやボトムのズル引きをする際におすすめのチューンです。
こんな人におすすめ
TDバイブレーションは、上記でも述べていますがスタンダードなバイブレーションなので、まだバイブレーションで釣ったことが無い方やあまりバイブレーションを持っていない方、おかっぱりをメインにしているアングラーにおすすめのルアーです。
また、価格も安くただ巻きしているだけで釣れるのでこれから釣りを始める方にもおすすめです。
以上が私なりのインプレでした。
拙い文を最後まで読んで頂きありがとうございます。