バイブレーションプラグは、遠投性能が良く広範囲をスピーディーに探ることが出来るルアーです。
なので、おかっぱりから使用することが多く、特に琵琶湖などの広大なフィールドでは出番が多くなるルアーです。
そんなバイブレーションプラグは、状況に合わせて様々な使い方ができるルアーなので、この記事では状況に合わせたおすすめの使い方やバイブレーションの特徴、そしておすすめのバイブレーションを紹介します。
もくじ
~バイブレーションプラグ~
バイブレーションプラグは、アメリカではリップレスクランクベイトと呼ばれているようにクランクベイトに似たルアーです。
しかし、クランクベイトとは明らかな違いがあるルアーなので、まずはバイブレーションの特徴を紹介します。
バイブレーションプラグの特徴
遠投性能
バイブレーションプラグの一番の特徴は”高い遠投性能”です。
バイブレーションプラグは空気抵抗を受けるリップが無く、ボディに無駄がないので飛行姿勢が安定して飛距離を稼ぐことができます。
巻くと浮く
バイブレーションは、リップが付いていないので”巻くと浮いてくる特性”があります。
なので、中層をスピーディーに攻略するのに優れています。
しかし、言い換えるとレンジコントロールが難しく、ディープを攻略するのは難しいルアーです。
高アピール力
バイブレーションは、高速でバイブレーションして水を動かしラトルを鳴らすので”高いアピール力”を有しています。
引き抵抗が少ない
バイブレーションは水を強く掴むルアーではないので、引き抵抗があまり強くありません。
また、直進性能が高いので高速巻きするのに向いています。
根がかりに弱い
護岸や石などのハード系のストラクチャーには強いですが、フックを守るリップが無いのでレイダウンやアシなどのごちゃごちゃしたカバーには弱いです。
幅広のベイトをイミテート
バイブレーションはボディの幅が広いのでフナやブルーギルといった”幅が広い魚を模す”事ができます。
バイブレーションプラグ ラトルの使い分け
【ジャラジャラタイプ】
ジャラジャラタイプのラトルは、ナチュラルな波動とアピール力を兼ね備えたタイプです。
なので、ベイトフィッシュが居る場面や弱い波動で誘いたい状況で活躍してくれます。
【コトコトタイプ】
コトコトタイプのラトルは、強い波動で広範囲にアピールするタイプです。
なので、濁っている状況やより広範囲にアピールしたい状況で活躍してくれます。
また、甲高い音を嫌うプリスポーンのバスに対して効果があるラトル音なので、早春の時期に使いたいタイプです。
【サイレントモデル】
ラトルが入っていないタイプは、最もアピール力が弱いタイプです。
なので、広範囲を探るのには向いていませんが、プレッシャーが高いフィールドや音を嫌うバスに対して有効なタイプです。
バイブレーションの使い方
ただ巻き
最もポピュラーな使い方がただ巻きです。
やり方はただ巻くだけですが、バイブレーションプラグは引くと浮く性質があるので、一定速度で一定のレンジを引くのは意外と慣れが必要です。
一年を通してやる気のあるバスを釣るのに向いた使い方です。
ズル引き
バイブレーションの沈む特性を活かしてボトムをズル引いてくる釣り方も効果的な釣り方です。
主にハードボトムや地形変化を釣るのに向いている使い方で、初めてのフィールドで使うと地形変化がわかるので手っ取り早く地形変化を知りたい時におすすめの釣り方です。
しかし、レイダウンやアシなどのごちゃごちゃしたカバーでは根がかりをしてしまい、ボトムに堆積物があるフィールドではフックに堆積物が付着して泳がないので注意が必要です。
リフト&フォール
バイブレーションの沈む特性と引っ張ると浮く特性を活かした使い方がリフト&フォールです。
やり方はフォールさせた後にロッドを素早くさばく事によってルアーをリフトさせます。
その後フォールさせてもう一度ルアーをリフトさせての繰り返しです。
このフォール時にラインテンションを掛けるとカーブフォールし、ラインテンションを抜くとその場でフォールします。
高速巻き
バイブレーションを高速で巻く使い方も効果的なバイブレーションの使い方のひとつです。
この使い方では、普通のルアーでは反応させられなかった魚やタフな魚に対して強制的にスイッチを入れることができます。
カウントダウン
バイブレーションは沈んでいく特性があるので、1m沈むのに何秒かかるのか覚えておくとキャストした場所の水深を測ることができます。
なので、各方位でカウントダウンすることでそのエリアの大体の地形を把握することができます。
シミーフォールについて
シミーフォールとは、バイブレーションがフォールしていく際に左右に揺れながらフォールすることです。
なので、シミーフォールするバイブレーションはフォールで誘うリフト&フォールで使うことが多いのですが、フォール時にラインテンションを張ったままだとシミーフォールしないので、わずかにラインテンションを弛めておく必要があります。
バイブレーション チューン方法
ダブルフック
トレブルフックをダブルフックに変更することで根がかりと拾ってくるゴミを少なくすることが出来ます。
フロントのフックをダブルフックに変えるだけで効果があるので、根がかりが怖い人にはおすすめのチューンです。
ワンサイズ小さいフック
リアのトレブルフックをワンサイズ落とすことで、バイブレーションの動きがよくなります。
よりアピールさせたい時に有効なチューンです。
フェザーフック
リアフックをフェザーフックにすることで、ズル引き時にユラユラと揺れて誘うことが出来ます。
板オモリ
板オモリをバイブレーションに貼り付けることによって、重量が増して前傾姿勢にすることができます。
飛距離を稼ぎたい場合やフォール速度を上げたい場合、スイム姿勢を前傾姿勢にしたい場合に有効なチューン方法です。
バイブレーション ロッド
遠投性能重視
おかっぱりからバイブレーションを扱う場合遠投することが重要になります。
なので、6フィー8インチ以上7フィート4インチ以下のロングレングスロッドがおすすめです。
また、遠投する場合は柔らかすぎるロッドや硬すぎるロッドでは飛距離を出せないので適度な硬さのロッドがおすすめです。
フッキング重視
フッキングを重視する場合は、グラスコンポジットか低弾性カーボンのロッドがおすすめです。
操作性
リフト&フォールの操作をレスポンス良くしたい場合は短いレングスのロッド、しっかりとリフトさせて誘いたい場合はロングレングスのロッドがおすすめです。
また、柔らかすぎるロッドではリフトにキレがなくなるので、M(ミディアム)以上の硬さのあるロッドがおすすめです。
バイブレーション リール
バイブレーションのリールは、一定速度に巻くことに重点を置くのならばノーマル以下のギア比のモノがおすすめです。
高速で巻く場合やリフト&フォールで使う場合は、ノーマル以上のギア比がおすすめです。
また、バイブレーションは遠投性能が最大の特徴なので、それを活かすことができる高遠投性能リールがおすすめです。
バイブレーション ライン
バイブレーションには、基本的にフロロカーボンラインがおすすめです。
操作性や遠投性能を重視するのならばフロロカーボン12~14lbがおすすめで、強さやラインをあまり沈めたくない場合はフロロカーボン16lb以上がおすすめです。
おすすめのバイブレーション
TNバイブレーション(ジャッカル)
この『TNバイブレーション』の最大の特徴は、アゴの部分に取り付けられた高比重タングステンです。
アゴに高比重なタングステンを取り付けたことにより、このTNバイブレーションは”飛行姿勢が安定”して”泳ぎが立ち姿勢”になっています。
なので、他のバイブレーションよりも一際バイブレーションの特技である遠投性能が高くなり、バイブレーションの弱点である根がかりに強いバイブレーションに仕上がっています。
サイズが5つ展開されているので、基本となる『TN60』をベースにより遠投性能を高め、深いレンジを狙いたい場合は『TN65』『TN70』『TN80』とサイズを上げていき、浅いレンジや小規模なフィールドで使う場合は『TN50』を使う、など使い分けることができます。
TDバイブレーション(ダイワ)
この『TDバイブレーション』は、元祖釣れる国産ルアーとして有名なバイブレーションで、今でも定期的にその時代のフィールドに合わせてモデルチェンジしています。
基本性能がしっかりしており安価なのが魅力のバイブレーションで、中古市場でも広く流通しているので、誰でも簡単に手に入れることができます。
また、状況に応じて使い分けられるように2つのサウンドタイプ”ノーマルサウンド”と”ウファーモデル”が存在しているので、アピール力を弱めて使いたい場合はノーマルタイプを使うなどの使い分けができます。
バイブレーションで釣ったことが無い方におすすめのバイブレーションです。
ザリバイブ(issei)
綺麗な造型と確かな実釣性能を兼ね備えたバイブレーション。それがこの『ザリバイブ』です。
他のバイブレーションには無いフォルムをしていますが、しっかりと考えられたバイブレーションで、ルアー前面のザリガニの甲羅の様な複雑な模様は、ルアーに引き重りを生んでくれます。
なので、遠投先でもしっかりとしたバイブレーションを感じることができ、さらには集中してバイブレーションを巻くのを手助けてくれます。
また、このザリバイブはシミーフォールするので、フォール時にもラトル音とユラユラ揺れるアクションでバスを誘うことができます。
シミーフォールするバイブレーションが欲しい方におすすめの一品です。
TNトリゴン(ジャッカル)
バイブレーションで深いレンジをスピーディーに攻めるのは、”巻くと浮く”という特性があるので難しいです。
そんな困難を解決したバイブレーションが『TNトリゴン』です。
このTNトリゴンは、TNバイブレーションの特徴であったアウトメタルシステムをさらに際立たせたバイブレーションで、今までバイブレーションでは攻めることができなかった深いレンジを攻めることが可能です。
また、副産物としてTNバイブレーションよりも遠投性能が高まっており、フォールも切り込む様な鋭いフォールをしてくれます。
なので、最近の冬の琵琶湖ではTNトリゴン70のリフト&フォールによるリアクションの釣りがひとつの定番として定着しています。
痒い所に手が届く、そんなバイブレーションです。
●バイブレーションは遠投性能が非常に高いルアー。
●巻くと浮いてくる特性があるので、深いレンジをスピーディーに攻めるのやレンジコントロールが難しい。
●高速でアクションするのでアピール力が高い。
●ごちゃごちゃしたカバーに対して弱い。
●ブルーギルやフナなど幅が広いベイトを模す事ができる。
●様々なラトルタイプが存在しているので、状況に応じて使い分けることができる。
●フォール時にユラユラと揺れながらフォールするシミーフォールするバイブレーションも存在する。