梅雨時期といえばトップウォーターの季節。
ポッパーやクローラーベイト、ノイジーなどが活躍する季節です。
しかし、上記のトップウォーター達はどれもゆっくりとした攻めが得意なものばかりで、どうしてもテンポが悪くなってしまいます。
たしかに、ノイジーやクローラーベイトはポッパーほどゆっくりとしていませんが、巻物ほど早く探れないのも事実。
そんな、トップウォーターの中で圧倒的にテンポ良く探れるルアーがあります。
それが”バズベイト”です。
今回は、そんなバズベイトの中で燦然と輝く実績と釣果を生み出し続けているノリーズ社の『ボルケーノ グリッパー』をインプレします。
もくじ
ボルケーノ グリッパー 基本情報
ボルケーノ グリッパーは、クリスタルSやエスケープツインで有名なノリーズのバズベイトで、大型のブレードに4枚のフィンが付いた”グリッパーブレード”が特徴的なバズベイトです。
”実績” ”人気” ”釣果”共にすらばしく、主観ですが日本のバズベイトは『ボルケーノ グリッパー』『ゲーリーバズベイト』『ゼロツービート』の3つが人気を三分している状態だと思います。
ボルケーノ グリッパー インプレ
ブレード
グリッパーに取り付けられているブレードは比較的大型で、まるで2枚のブレードに見えるフィンが取り付けられています。
この見るからに水噛みの良さそうなブレードは、このグリッパーに様々な恩恵を与えてくれています。
スローに引ける
この大型で水噛みの良いブレードのおかげで、グリッパーはゆっくりリトリーブしてもブレードが水面に出て水面をかき乱してくれます。
この他のバズベイトよりもゆっくりリトリーブできる特徴のおかげで、他のバズベイトでは速すぎて出切らなかった魚を釣ることが出来ます。
また、ゆっくりリトリーブできるので、倒れた葦などを超えてきた際に他のバズベイトよりも体制の立て直しが早いように思えます。
高アピール力
大型で水噛みの良いブレードを採用しているので、当然強く水をかき乱してくれます。
強く水をかき乱すということは、アピール力が高いということです。
つまり、グリッパーは他のバズベイトよりも広範囲にアピールするということです。
広範囲にアピールするということは、アシの奥やディープなど遠くに潜んでいるバスにもアピールしています。
このように遠くのバスを仮に誘えても、リトリーブスピードが速かったらいくらスイッチの入ったバスでもルアーに追いつくことができません。
しかし、グリッパーはスローにリトリーブできるので、遠くで反応したバスをも確実にモノに出来るのだと思います。
立ち上がりの良さ
大型で水噛みのいいブレードを採用したことによるメリットは、上記のものだけにとどまりません。
立ち上がりの良さも大型で水噛みの良いブレードを採用したことによるメリットです。
まず、大型で水噛みが良いブレードだと揚力が上がります。この揚力によってグリッパーは素早く水面に浮上してくれます。
そしてもうひとつ、大型のブレードを搭載しているので水の抵抗が大きく、そもそも他のバズベイトよりも沈まないので、素早く水面に顔を出してくれます。
キャストが難しい
大型のブレードを搭載していることによって様々なメリットがありましたが、デメリットも存在しています。
それが、キャストが難しいことです。
どうしてもキャスト時に大型ブレードが空気抵抗になってしまい、バズベイトが回転してしまうことがあります。
この現象は特に曲がるロッドで顕著なので、もしロングキャストしたいのならロッドの反発でキャストするのではなく、遠心力でキャストすることがおすすめです。
ラインが傷つく
また、キャスト時にグリッパーが回転してしまうとラインがブレードのフィンに挟まったり、ブレードに絡んでしまうことがあります。
こうなるとどうしてもラインに傷が付いてしまうので、ラインチェックを欠かさないでください。
各フィールドでの使い方
琵琶湖
ボルケーノ グリッパーは、インプレでも紹介したようにキャストが難しく、飛距離が出るタイプのバズベイトではないので、琵琶湖のバズベイトの主だった使い方である水面に出ているウィードの際を引いてくる使い方にあまり向いていません。
また、おかっぱりでも遠投性能が重要なので、あまり使い勝手のいいものではありません。
しかし、帰帆島や下物内湖、山ノ下湾といったショートキャストでシャローのカバー際を攻められるポイントでは、グリッパーの強みを生かすことができます。
リザーバー
比較的深い場所が多いリザーバーでは、他のバズベイトよりもゆっくりリトリーブできて、高アピール力な点を生かして、手返しよくショートキャストでバンク沿いを攻めるのには向いています。
しかし、上記でも述べたように遠投性能はあまり高くないので、ロングディスタンスで狙う場合やおかっぱりからはあまり向いていません。
マッディーシャローレイク
霞ヶ浦や西の湖といったマッディシャローレイクでは、アシの攻略が必要不可欠です。
しかし、アシに対してバズベイトをアプローチしても素早くリーリングしないとアシ際で水面に顔を出して誘ってくれません。
そんな時に活躍してくれるのがグリッパーです。
グリッパーは、立ち上がりがよくスローにリトリーブできるので、アシ際でしっかりと誘うことができます。
また、グリッパーの弱点である遠投性能の低さもショートキャストが主になるマッディーシャローレイクでは、あまり気になりません。
マッディシャローレイクはグリッパーが最も活躍するフィールドといっても過言ではないでしょう。
野池
野池も遠投性能が重要なのであまり出番がありませんが、ショートキャストで攻められる野池では活躍してくれます。
グリッパー おすすめカラー
714 アユ(G)
ゴールドブレードに白いヘッド、そしてナチュラルなスカートが採用された『アユ』は、ゴールドブレードの強いフラッシングで魚を寄せて、ベイトフィッシュライクなヘッドとスカートで食わせられるカラーです。
マッディなフィールドからステインのフィールドで活躍してくれる万能なカラーです。
746 ブライトチャート(G)
ゴールドブレードにチャートのヘッドとスカートが採用された『ブライトチャート』は、存在感抜群なカラーです。
マッディウォーターはもちろんのこと雨や風が強く存在感を出したいときにも活躍してくれます。
749 ライブワカサギ(S)
シルバーブレードにナチュラルなヘッドとスカートが採用されたこの『ライブワカサギ』は、ナチュラルなアピールを有したカラーです。
クリアウォーターや晴天時、ベイトフィッシュが多い状況で活躍してくれます。
760 マディクレイジーブラック(MBk)
マットブラックのブレードに黒いヘッドとスカートが採用された『マディクレイジーブラック』は、マットブラックのブレードがフラッシングを抑えてくれるので、フラッシングを嫌うバスに対して有効なカラーです。
存在感がありつつもナチュラルなカラーなので、マッディウォーターからクリアウォーター、晴天時、荒天時と場所や時を選ばずに使えるカラーです。
総評
グリッパーは、キャストこそ難しく飛距離を出せるタイプのバズベイトではありませんが、スローにリトリーブすることができ、高アピール力で、立ち上がりの良いすばらしいバズベイトです。
特にボートでバス釣りを楽しむ人におすすめで、ショートキャストを多用するようなフィールドでは無類の強さを見せてくれます。
カラーも豊富に用意されており、流通も広くされているので、気になる方は一度試してみてください。
●大型なブレードが採用されているので、ゆっくりリトリーブすることができる。
●アピール力も高い。
●立ち上がりが良い。
●大型のブレードなのでキャストが難しい。
●カラーが豊富。
●広く流通されている。