自分の不注意により長年撃ち物や底物で使用していたブラックレーベルPF 701MHFBのティップを破損してしまったので、思い切って後継機であるブラックレーベルSG 701MHXBを購入しました。
この記事では、ブラックレーベルSG 701MHXBを実際に使ってみて思ったことやブラックレーベルPF 701MHFBとの違いを紹介したいと思います。
もくじ
ブラックレーベルSG 701MHXB 基本情報
2019年にモデルチェンジしたブラックレーベルシリーズ。
そんなブラックレーベルのSGシリーズは、キャストや誘う、掛ける、獲るに焦点を合わせたシリーズで、ワーミングの釣りに向いたシリーズです。
そんなSGシリーズの中でこのブラックレーベルSG 701MHXBは、カバー撃ちや底物にフォーカスしたモデルです。
撃ち物としてのインプレ
まずこのロッドを持ってみて感じたのは”圧倒的な軽さ”です。
前に使用していたブラックレーベルPF 701MHFBが自重155gだったのに対して、このブラックレーベルSG 701MHXBは自重114gと約40gも軽いのです。
なので、一日中カバー撃ちをしても疲れることが無く、振り抜けもいいのでピッチングを軽い力で行なうことができます。
さらに、実際に使ってみて驚いたのがその”シャープさ”です。
今まで使用していたブラックレーベルPF 701MHFBと同じレングスの7フィートのロッドですが、キャストやアクションなどロッドを動かしていると7フィートのロッドではなく6フィート8インチほどのロッドと錯覚してしまうほどシャープです。
なので、キャストやアクションを快適に心地よく行なうことができます。
そして、実際にバスを掛けて思ったのがその”強さ”です。
初めは「軽くてシャープなロッドなので、バスをカバーで掛けた時にパワー負けしてしまうのではないか?」っと思っていたのですが、実際にカバーで掛けて見ると杞憂に終わりました。
確かに前のブラックレーベルPF 701MHFBに合った掛けた後の粘りこそ少しパワーダウンしていましたが、十分に春のフットボール体系のバスをカバーから引きずり出すパワーを有していました。
●シャープなのでキャストやアクションを快適に行なえる。
●ある程度パワーがあるのでバスをカバーから引きずり出せる。
底物としてのインプレ
撃ち物は近距離での使用が主なのでキャスト精度が重要ですが、底物をする際は飛距離を出す必要があります。
そこで、このブラックレーベルSG 701MHXBの遠投性能は如何かというと7フィートというロングレングスとウェイトを乗せやすいブランクスなので申し分ない飛距離を実現してくれます。
しかし、飛距離が出るということは、遠くで魚を掛けることもあるということです。
ならば遠投先でのフッキング性能は如何かというとロングレングスによるフッキングストロークの長さと気持ちよく曲がってくれるブランクスによって、ラインスラックを巻き取ってからのフルフッキングならばガッチリとバスにフックを掛けることが可能です。
また、このロッドを底物で使用する際に一番気に入っているのがボトムで適度なスタックを作りやすいことです。
これは、ティップが先調子過ぎない作りをしているので、わずかな地形変化やウィードでもスタックを作り出すことが可能で、しかもそのスタックを任意に外すこともできれば、スタックさせたまま誘うことも可能です。
なので、春に有効な繊細なスタックからの自然なハングオフやウィードが繁茂した状況でのウィードに対してのタイトなフォールまで高次元でこなしてくれます。
●遠投先でのフッキングも可能。
●ボトムで適度なスタックを作りやすく、ハングオフも任意に行なえる。
おかっぱりでの使用感
このブラックレーベルSG 701MHXBは、ロングレングスロッドなのでおかっぱりで重要な遠投性能は十分に備えています。
なので、野池の対岸にキャストすることもできれば広く探りたい場合にも活躍してくれます。
また、ロングレングスを活かしたラインメンディングをすることで岸沿いのギリギリをトレースすることや足場の高い位置でもシャッドテールのノーシンカーを足元まで綺麗にトレースすることができます。
しかし、オーバーハングの下やアシの中などキャスト範囲が狭い場所ではロングレングスロッドなので取り回しが悪く、キャストが少し難しいです。
ただ、ロッドウェイトが軽くシャープな作りなので、まったくできないわけではありません。
そして、おかっぱりで使用する際に重要な扱えるルアーやリグですが、テキサスリグや高比重ノーシンカー、ラバージグといったウェイトのあるワーミング系には向いているのですが、ダウンショットやスモラバといった軽いウェイトのリグを扱うのは少し辛いです。
ハードルアーは、クランクベイトなどの引き抵抗がある巻物にはまったく向いていませんが、スピナーベイトなら扱えなくもないです。
総評として広いフィールドや足場の高いフィールドでのワーミングで使用するのに向いているロッドで、これ一本でなんでもできるロッドというわけではありません。
●足場の高い場所でも足元までルアーを操作できる。
●キャスト範囲が狭い場所ではキャストし辛い。
●軽いウェイトのリグを扱うのには向いていない。
●引き抵抗のあるクランクベイトなどには向いていない。
琵琶湖での使用感
琵琶湖での使用感ですが、下物浚渫や木浜浚渫といった浚渫エリアを攻略するのに重要なテキサスリグやリーダーレスダウンショットリグ、フリーリグといったボトムを感知しながらズル引きを行なうリグは地形変化をしっかりと確認できる感度とわずかに生えているウィードにしっかりとスタックできる柔らかさ、そしてそのスタックを適度に外せる硬さを備えたロッドです。
ですが、ウィードが繁茂している状況でのパンチングにはパワー不足でした。
おかっぱりからは、7フィートレングスなので遠投性能はあるのですが、琵琶湖向けに開発されている7フィート4インチ前後のロッドと比べると流石に飛距離不足を感じます。
また、そのような琵琶湖向けに開発されたロッドが巻物から底物まで広く対応しているモノが多いのに対して、このロッドは巻物には不向きなのでバーサタイル性に欠けます。
なので、琵琶湖おかっぱりのメインロッドにはあまりおすすめできません。
しかし、巻物用ロッドとの併用や琵琶湖向けロッドと併用する場合は、テキサスリグでのズル引きやカバー撃ち、ノーシンカーリグなどワーミングに向いたロッドなので、有効的に活用できると思います。
●しかし、琵琶湖向けに開発されているロッドと比べると飛距離が落ちる。
●バーサタイル性に欠けますがワーミングには最適なロッドなのでセカンダリーロッドとしては活躍できる。
スペック
ブラックレーベルSG 701MHXB スペック
全長 : 2.13m
継数 : 2本
仕舞 : 185cm
自重 : 114g
ルアー自重 : 7-28g(1/4-1oz)
ライン : 10-20lb
カーボン含有率 : 99%
メーカー希望本体価格 : 36,000円
これがブラックレーベルSG 701MHXBのスペックなのですが、上記でも述べた様にブラックレーベルPF 701MHFBが自重155gだったのに対してこのロッドの自重は114gと40gほど軽くなっています。
また、2ピースロッドなので持ち運びにも便利です。
おすすめルアー&リグ
テキサスリグ
上記でも散々書きましたが、このロッドはカバー撃ちや底物に最適なロッドです。
なので、必然的にテキサスリグでの使用が多いのですが、シンカーのウェイトは5~10.5g(3/16~3/8oz)までがおすすめで、4インチ前後のワームなら心地よく使うことができます。
また、濃すぎるカバーにはパワー不足なので、濃いカバーを攻めたい場合はもう一番手硬いロッドがおすすめです。
高比重ノーシンカー
ヤマセンコーやバックスライド系ワームのようなカバーをフォール主体で攻める高比重ワームとの相性も抜群で、ヤマセンコー4インチほどのウェイトがあれば十分にキャストすることができます。
また、シャッドテールやデスアダーといった巻いて攻めるワームを遠投するのにも長けています。
ヘビーキャロライナ
琵琶湖で行なわれているような3又ヘビキャロにはあまり向いていませんが、14g(1/2oz)までのキャロライナリグならば感度も良く地形変化にスタックしたシンカーを綺麗に外すことができるので、難しいキャロライナリグを自由に操作できます。
総評
単刀直入に言いうとブラックレーベルSG 701MHXBは撃ち物や底物などワーミングには非常に適したロッドです。
ですが。汎用性はあまり高くないロッドなので、一本だけで巻物から撃ち物まで何でもしたいという方にはおすすめできないロッドです。
しかし、一日振っても疲れない自重、適度なスタック感を作りやすいティップ、ロングレングスから来る飛距離など様々な利点があるので、セカンダリーロッドに最適なロッドです。
個人的に非常に満足しているロッドで、カバー撃ちやボトムの釣りが快適でストレスフリーに楽しめるので、今まで以上に釣りが好きになったロッドです。